南部丘陵の通称「鉢ヶ峯の森」の残土埋め立て開発計画のおもな経過 現在、堺・南部丘陵の農業公園「ハーベストの丘」の南側に拡がる樹林地(通称:鉢ヶ峯の森)を建設残土で埋め立てる開発計画(約4.5ha;細切れ埋め立てか?)が持ち上がっています。今年9月初旬に大阪府土砂の埋立て等の規制条例に基づく開発事前協議書が受付されました。今後、同条例に基づき開発者は周辺住民説明会を行う段階になっています。 それに対して堺市は埋立て計画地を含めて約14haの樹林地を都市緑地法による特別緑地保全地区に指定すべく都市計画決定手続きを進めています。 指定までのスケジュールは10月19日(土)に地区指定案の市民説明会・11月6日(水)に公聴会の開催、12月頃に案の縦覧等、来年2月頃に堺市都市計画審議会への案の付議・指定告示。現在、このように埋立て開発の許可と本地区指定との「せめぎ合い」という緊迫した状況になっています。
◆これまでの主な経過 1990
年、本樹林地を含む約130
haで医療法人「恒昭会」グループによるゴルフ場開発計画が進められました。堺市は広汎な市民の反対運動を受けてゴルフ場開発を認めませんでしたが、代わ
りに開発予定地の一部を開発者から買収し、ハーベストの丘や東西道路を建設しました。残りのゴルフ場開発の目的で買収した本樹林地等は維持されましたが所有者にとっては所謂「塩漬け土地」という形になっていました。 本会は堺市長へ緑地保全を求める署名活動、シンポジウムの開催などを取り組み、堺市は開発予定地のうち、約14haを都市緑地法に基づく「特別緑地保全地区」の指定に向けた公聴会を翌年4月に実施しました。 と ころがその後、藍野学院から野外活動施設開発は同学院の前理事長小山氏が学院に無断で進めていることを堺市に通告、さらに樹林地の所有者になった小山氏が 本樹林地に絡んで背任罪で逮捕される事件もあり埋立て開発は頓挫。それを受けて堺市は地区指定手続きを事実上、中止しました。 ハーベストの丘から望む「鉢ヶ峯の森」 このような二度に亘る開発の動きの中で、昨年1月に地元有力者が小山氏から本樹林地を買収し、再び残土埋立て開発を進めていることが明らかになりました。
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