大阪府耕地課との話し合い − ビオトープ事業

【日時】1996/10/21 19:00〜21:00

【場所】大阪府耕地課会議室

【出席者】耕地課 長谷川主査、山田氏、吉牟田氏、梅竹氏ほか

【経緯】

 夏に、農水省のビオトープ事業を鉢ケ峯において行うという情報が入る。基 本的に、自然と共存するための事業なので、クラシックカー展示場などとは異な り、会としても否定するものではないが、内容によっては自然環境に多大の影響 を与えかねず、計画が急ピッチで進む可能性もあるため、急遽、この事業につい ての府の諮問委員会のメンバーとなっている大阪府大石井実先生に内河池の整備 計画についての守る会の考えを伝えるとともに、大阪府耕地課と話合いを設定し た。なおこの事業は国、府、市が合同で進めるものである。

【内容】

  1. 守る会の活動紹介
     集会資料、機関紙、泉北自然マップ、絵はがきブックを渡し説明した。マッ プは以前よりその存在を知っており、入手したかったようだ。
  2. ビオトープ事業について
     農水省から比較的新しく出てきたもので、農業用施設とそこに住む生き物た ちを保全しながら、合わせて人が自然に親しみ、観察などできるような施策を考 えている。耕地課は農業基盤の整備を担当する部署だ。今まで長峰の圃場へはよ く行くが、その奥の自然が残る部分へは行っていない。今回の整備はため池が対 象であり、内河池と天濃池がその候補となる。どちらを整備するかはまだ未定。 堺市のゆとりとふれあいの里構想との関係では、総体をゆとり構想とする中で、 部分として協力してやっていくということだ。ゆとり構想を上位計画と考えても らって良い。整備計画の具体的なことは決まっていないとして、それ以上は踏み こめず。関連して道路計画の話になったが、耕地辣は具体的なルートと工法につ いては市から聞いていないとのこと。
  3. 守る会の内河池水際保全についての考え方を説明
     提示資料 内河池の水際線の整備計画について配慮すべき事項、内河他のビ オトープエリア図
     内容 1.人が近づけない、水鳥が逃避できる部分の確保。 2.現在の自 然護岸を尊重する。3.散策路は現状の道を使う。 4.既存の堤防に修景を行 う。 を図を交え説明。特にカスミザクラ、トンボ(湿地)、水鳥を保全するビ オトープエリアを強調した。

 ほぼ以上の内容に沿った話合いを比較的友好的な雰囲気の中行った。話の中 で地権者の理解を得ることがこれからの課題であること、固定資産税がかかるこ とが土地の売却−開発につながっているという認識があること、ハイカーや山菜 とりなどによるゴミ投棄が地元の人によそ者は来てほしくないという態度を取ら せているので、ごみ拾いの頻度を増やし、地元の人の考えを変えてほしいなどの 意見が出た。
 最後に今後の計画造りにあたり、継続した話合いをもってほしいと要請をし 、話合いを終えた。守る会の存在と我々の基本の考え方について知ってもらった ことに今回の話合いの意義があった。具体の計画概要については聞き出せず、こ の先も継続した話合いが必要と思われる。(堺市との話合いもまた行う必要あり 。)