報告「メダカの里親になってくれませんか」−メダカの救出作戦

報告/酒井和子

 東西道路が延長されるに当って、メダカの生息しているため池がつぶされることになりました。メダカは今、絶滅が心配されるほどの種になってしまい、鉢ヶ峯でも谷津田のこの池と、その上の池にしか生息していません。何とかメダカを救いたいと、急遽、子どもたちにメダカの里親になってもらい、メダカを観察しながら増やして、また鉢ヶ峯のほかの溜め池(池の持ち主さんの了解済みの池)に戻してやろうというメダカの救出作戦になりました。
 4月には工事にかかりそうだという話でしたので、作業日を4月7日に設定しましたが、直前の花冷えでメダカが池の面に姿を現してくれず、メダカすくいはむずかしそうな気配でした。その少し前に、池の所有が堺市に移ったものの(堺市にも意図を説明して了解をいただきました)、工事は秋(?)まで延ばされることになり、日程にも余裕があることが分かり、作業を5月20日に延期。とりあえず、4月7日は、連絡のとれなかった方とスタッフ、それに市の担当職員さんが個人参加で来て下さり、予備調査という形で実施しました。そして本番の5月20日には、申し込みいただいた方々とスタッフでメダカをすくい、15家族に7、8匹ずつお分けしました。2回とも、参加してくださった向井さんのご好意で酸素を注入して持ち帰りいただいたのですが、1回目のメダカの中で稚魚の多くは死んでしまいました。3、4cmの大きなメダカは、元気に育ち、すでに産卵したのもいるとのことです。本番ではメダカも大きくなり、多分、元気にしていることでしょう。夏に改めて日程を決め、里親さんの手でメダカの放流を行いたいと思っています。よろしく飼育の方、お願いします

池からメダカをすくうメダカを観察

 

予備調査/2001年4月7日(土)9:45、12:00晴れ
里親さん/向井勘治・優さん、楢橋信昭・広基さん、松本誠・和子さん、高原千枝子・長野ちく願不同)ほさん
スタッフ/野口隆司、仁木梅子、清水俊雄、山本哲央、酒井和子
堺市職員/3人
メダカのほか観察したもの/ウシガエルのオクマジャクシ、ミズカマキリ、モノアラガイ、アカガエル、ヤゴ、ガムシ、マツモムシ
 
本番/2001年5月20日(土)9:45〜12:00晴れ
里親さん/西田周代・勝亮・純也さん、長谷川厚子・敬祐さん、向井勘治・優・馨さん、八木和郎・美佳・健太郎・佳折さん、津川淳子・達也・賢也さん、高原千枝子・辻諒・佑さん、松本誠・和子・農さん、岩谷新一・真紀子・健太郎さん、市田裕紀・具美・裕典・康典さん、山本伸子・三好知絵・知稔さん、肥後延年さん、安藤源重さん、手島司さん、嶋徑夫さん、ほか2里親
スタッフ/上田泰二郎、竹内誠一、野口隆司、岸田元男、米道綱夫、山本浩平、伊藤正人、酒井和子
観察したもの/カスミサンショウウオ(幼生⇒府大に研究のため届ける)、ミズカマキリ、コマツモムシ、マツモムシ、イトトンボ、ツボゲンゴロウ、ヤゴ数種

 

君も里親