「(仮称)自然ふれあいの森」実施設計 第一回管理運営準備委員会議事録

 管理運営準備委員会は、堺市が主催し、市民参加で管理運営を行うために設置されたものです。これは、その議事録です。

日時:

平成14年3月16目(土)10:10〜12:30
場所: 霊園管理事務所会議室
第1回管理運営準備委員会での主要な意見(Q:質問、A:回答、〇:意見)
Q 提言を受けての当初案からの変更箇所を説明してほしい。
A 計画図では、一気に整備するような感じを受けるが、整備期間を長くしたことや森の館、駐車場の規模の縮小など環境への負荷を低減している。
Q 里山に芸術やアートは不要である。計画内容の変更は可能か。
A アダプティブマネージメントで進めていく。若干の変更もありうる。
Q 人間側から見た目で計画するのではなく、生態系からの視点で計画するべきである。子供の世代へ残していかないといけない。市民参加型は画期的である。
A 完全閉鎖が良いとは限らない。現地で実際にやってみて判断したい。第三者の立場の発言ではなく、実際に関わっていく中での修正が望まれる。このことが合意できるなら進んでいける。
Q 駐車場はなくすことも考えられるのか。
A 現状が荒れているので、復元をテーマにプラットホーム機能を作る。規模は必要最小限とする。
この森では、生態系を守っていきたい。(猛禽類を頂点とする食物連鎖)
整備はゆっくり行なう(生物時間で)必要があり、利用に際してはオーバーユースも控える必要がある。
Q 夢のような計画であるが、財政面・完成時期についてはどうなっているのか。生物に配慮してダメだとか言わず、このような場所をぜひ完成させ、子供達に残してやりたい。キャンプや校外学習など教育に携わってきたので、ふれあいの森を活かすような知恵を出し、子供たちに教えていきたい。
A まだ、詳細な設計が済んでいないので、正確な数字は申し上げられないが、予算は確保している。一部完成時期は、再来年度の4月を予定している。
エンドレスに成長しつづける公園であり、普通の公園ではない。
環境独裁はやめるべきであり、行政と市民が良い関係を持たないとだめである。駐車場はあまりヒステリックになる必要も無いが、環境に悪いということは認識しておかなくてはならない。
信州の森の学校では、指導者が住んでいる。ここにも住める場所があっても良いかもしれない。この場は、色々な人を認め合える場としてうれしく思う。
Q 整備の日時は何なのか?ここでは保全がテーマであり、自然をこわすのは本末転倒ではないか?
A 保全が大前提です。制限方法を含めて知恵を拝借したい。
プログラム付きの利用も十分に考えられる。(利用制限、入場制限など)
Q 当準備委員会において、再度、施設の要・不要を議論し提言を見直したほうがよいのではないか。
A 議論だけであると前に進まないので、実際に現場に入って少しずつ始めてみる。その中で施設に対して見直す必要があれば修正していくべきである。
Q この場所は子供向けの施設なのか?施設規模が大きすぎるように感じる。子供向け
なら数が多い方が良いのではないか。
A 利用対象としては全年齢層を対象として考えている。総合学習で森にかかわるきっ
かけづくりになればいいし、熟度の低い人でも関わってもらいたい。
検討会の提言を再度説明願います。
〜検討会の提言 説明〜
本日の資料には、提言を受けての基本的な考え方の部分が抜けている。ここが重要である。(コピーをとり配付)
生活レベルから関わっていくべきである。生活と密接にかかわることが水田や森を維持していくことになる。水田の資産価値を評価すべきである。
ハーベストの丘的な施設内容とは一線を画すべきである。
活動は「楽しく」が主体にならないと継続しない。また、緑地福祉という考え方を
導入してはいかがだろうか。寝たきりにならないための行政も必要である。
トイレの設置等、シニアの年代でも行きやすい場所にして欲しい。
 ハーベストの丘のまねはしてほしくない。田んぼの畦歩きも楽しい。そのためには畦の管理も必要である。
Q ふれあいの森は公共事業であるので、ハコ物行政にならないよう規模には十分注意すべきである。事業費は決定しているのか?
A 余地を残した計画としている。つまり市民がつくり上げる部分もあり、現在は、最
低限の整備を行なうようにしている。事業費について現在は、実施設計に進んでいない
段階なので未定である。
Q 将来的な、南部丘陵地域全体の方向性を教えていただきたい。南部丘陵の利用は、そこにしかない自然環境の多様な場所であり、市民の力が加わればもっと良くなるはずである。
A 自然環境調査はH9、10年に行なっている。南部丘陵地域全体の施策は、検討していく必要があるが、現段階では、公表できる具体的な計画はない。
点でなく面で自然の保全を考えていくべきである。農林に関わる部門も加わり放棄田をうまく活用する等、全市的にやるべきことである。林の維持は非常に大変ではあるが、皆で協力すれば可能である。
この森は大変美しい。この森は残して行く必要があると思い参加した。里山は人が手を加えて存在できるものである。荒れているところに人の手を加えて、次世代にしかるべき森の姿や森の大事さを伝えることができるようにすべきである。環境NGOの組織とのネットワークがあるので、必要であればそのグループの協力を要請することができる。
Q 酸性雨により土壌のpHが低くなっていると考えられるので、炭酸カルシウムを撒くべきではないか。
自然現象は、実証的にまだ証明されていないので、調査の上で判断すべき。