天野山CCでの自然保護活動の成果

−生息が確認できたカスミサンショウウオ−

天野山カントリークラブのゴルフ場拡張予定地(堺市別所)に隣接して、カスミサンショウウオが産卵するため池と湿地があります。
カスミサンショウウオは体長7〜11pで雑木林に棲んでおり、2〜4月の産卵期に浅い池などに卵を産みます。京阪地域に住むカスミサンショウウオは環境省レッドリストで絶滅のおそれのある種に指定されていますが、拡張工事などの影響がどのように出るか、その生息が心配されていました。
2001年5月に大和開発観光の了解を得て、鉢ケ峯の自然を守る会と大阪府立大学緑地環境保全学研究室(夏原助教授)が、大和開発観光所有地内の湿地に水がたまりやすい場所を作り、より産卵に適すると思われる環境を作りました。
 その結果、2002年3〜4月に復元湿地内において2対のカスミサンショウウオの卵が見つかり、府立大学の研究室にて孵化させる事に成功し、変態後(オタマジャクシのようにしっぽがなくなり足が生えてくる)に復元湿地に放流する予定です。今後も自然保護団体(鉢ケ峯の自然を守る会)、研究者(夏原研究室)、企業(大和開発観光)が連携・協力して、カスミサンショウウオの生息を守っていくことで合意をしています。