東西道路(府事業区間)と第2豊田川合流部のあり方/府協議(概要)

日 時:

2002年5月30日(火)午後7時〜9時
場 所: 堺市役所西館5階会議室
出席者: 大阪府農政室 高橋総括主査、吉田
大阪府泉州農と緑総合事務所  南主査
大阪府鳳土木事務所  望月、小島
堺市農政部南部丘陵担当 塚本次長、島田参事、西口参事
大阪自然環境保全協会  高田会長、佐藤理事、岡事務局長
鉢ヶ峯の自然を守る会  清水、横島、岸田、野口
案 件: (1)14年度堺市南部丘陵関連事業(予算)の説明について
(2)自然ふれあいの森検討準備会の進め方について
 (会からの申し入れに対する検討準備会の年間活動スケジュールとの齟齬問題等)
(3)環境省の猛禽類の保護の進め方に対する市の返答について
協議概要:
第2豊田川合流部護岸改修関係
(鳳土木) 兵庫県立人と自然博物館の八木先生に、合流部改修・東西道路計画(幅員10m、橋梁高8m)図面と現況写真を見せ意見を聞いた。先生から、以下の話あり。
@東西道路は横断部分だけでありホタル等への影響が少ない。
A道路による光を懸念。山付き部分を大事にされたい。
工事はホタルに絞って幼虫時期の工事は避けたい。
(高田会長) 柳挿し工はいらない。現地土壌を入れることにより埋土種子により生えてくる。
(会) 合流部改修について、当初、自然ふれあいの森事業の関連で堺市公園整備課から護岸改修の要請があり同事業の関連事業として予算付けをした旨、説明された。公園整備課はそのような要請はしていないとの返答だった。会として護岸改修する緊急性はないと判断しているがどうしても改修する必要はあるのか、計画を中断する考えはないのか、改めて確認したい。
(鳳土木) やらしていただきたい。(指摘の点には明確に答えず)
(会) @工事日程を確認したい。
A工事に先立って合流部の水生生物調査を子どもも対象にしたいと言われていたが?
B管理道路は竣工後、堺市に引き継ぎ堺市道になるとの説明だったが進捗は。当該の狭いエリアに@自然ふれあいの森のアプローチ車道、A当該河川沿い市道、B東西道路ができ、夫々の事業が縦割りに築造し、環境負荷の増大と費用対効果の視点から問題と考える。公園整備課と協議はしていないのか。
C法道川北側に東西道路、自然ふれあいの森駐車場、南側はふれいあの森。緑のカーテン(既存樹林を残す)で両岸の異質の空間を遮断する演出をすべきと考えるがどうか。
(鳳土木) @一般的に渇水期(11月〜5月)に施工で14・15年度事業。ただし、オオタカ保
護の関係で施工期間を再検討したい。
A今年したい。具体は相談したい。
B管理道路を堺市道にすることは聞いていない。管理所管に堺市との協議状況を調べる。
C管理道路敷で緑のカーテンを位置づけるのは困難と判断する。
※ 府農政室から管理道路と東西道路の間にスペースがあり検討可能かもの言及あり。
(会) Aについて具体化されたら報告されたい。
Bについて報告されたい。
Cについて府・市関係所管で協議検討されたい。
河川改修・管理道路工事、東西道路工事によって当該河川付近の樹林地の滅失はどうなるのか。基本的に保全するよう対処されたい。
(鳳土木) 可能な限り残していきたい。
東西道路の法道川横断関係
(府農政室) 法道川の東西道路横断ルートは横断部分を少なくするためショートカット(合流部側
に振った)する。
合流部南側の橋脚基礎は、河川からさらに南側に設置する。又、従来のT型基礎ではなく、支持層の土質調査のうえ基礎杭打ち工法にして従前に比べて基礎工事に伴う切盛り量を少なくした。なお、切土部分は基礎工事後、戻土し植栽する。
以上により合流部の河川改修計画とは整合する。なお、改修竣工後に橋脚工事は可能。
(高田会長) 東西道路の実施設計はいつか。
樹林の伐採エリアを最小限にするため、法面処理ではなく可能な区間は擁壁設置の方が良い。
(会) 府の公共事業評価委員会審査、府・市都市計画審議会の付議スケジュールは。
(府農政室) 公共事業評価委員会の審査は今夏以降で堺市都市計画審議会はH15年2月、府都市計画審議会は15年度予定。
(会) 事業評価委員会審査が今夏以降とのことだが、会として以前から指摘しているように東西道路事業の意義に疑義を持っており本質的には、道路建設は必要なしの考えである。南部丘陵の自然環境を生かし、アクセスが必要ならハーベストの丘の駐車場を核として、パーク&ウォークの視点で考えるべき。現に堺市農政部の14年度事業として「南部丘陵農と緑のウォーク事業」があるではないか。
堺市の「南部丘陵ゆとりとふれあい構想」では東西道路は墓参交通渋滞解消策として墓参道と位置づけていたが解消策にならないということで公園墓地には地元要請がなければ接続しないとの返答。その後、酪農団地活性策として酪農団地を観光酪農拠点とし、アプローチ道の位置づけ。あわせて広域的な農業振興のための物流・人流のアクセス道との説明であった。
酪農団地組合自体、経営的に厳しく狂牛病問題等で観光酪農として成立するか疑問。又、広域的な人・物の流れの確保と言うが、酪農団地から先は道路事情が悪く交通ネットワークを図る状態ではない。
府・市夫々で東西道路の意義に振幅があり、事業評価委員会で問われる問題。以上のことを明確にすべき。
(堺市南部丘陵担当) 酪農団地先の道路が弱いとの指摘だが、今後、既存道路の整備を行う考え。又、墓参道の話は全く消えた訳ではないと聞いている。
※大阪府農政室は特に答えず。
(会) 今日、提示された東西道路と法道寺合流部の取り付け案の説明を受けたということで持ち帰り、会としての見解は後日、改めてとしたい。