天濃池ビオトープ作り(報告その2)

野口 隆司

これまで、大阪府天濃池ビオトープ事業について大阪府泉州農と緑総合整備事務所との話し合いを行い、池及び周辺の動植物調査を踏まえて当初のビオトープ計画が大幅に見直されたことは機関誌48号でご報告したところです。
見直し計画の概要は以下のとおりです。

(1)

池北側の堤体沿いに緩傾斜の湿地を創出し周辺の池に植生する水生植物を植え、湿地部分に木道の観察デッキを設置する。
(2) 池の奥に点在する谷筋の入り江(数箇所)を盛り土し湿地をつくる。
(3) 池の中に浮島(約30m2)を設け野鳥の休憩・隠れ場や魚類の漁礁を確保する。
(4) 池進入路の法面に周辺に植生する植物の復元を図る。

天濃池ビオトープ図面   印刷用の図はこちら

その後、ビオトープづくりの進め方について大阪府との話し合いを重ねてきました。当会から、ビオトープづくりを市民やこども達の参加で進めることにより、環境教育の場となり、さらに多くの市民の拡がりや本ビオトープへの愛着が育まれる機会となることを提案し、協力することを申し入れました。大阪府も賛同され市民と行政のパートナーシップによる天濃池ビオトープづくりに向けて、「(仮称)天濃池ビオトープの会」の発足を目指すことになりました。
11月12日(火)午後6時30分に様々な分野の方々が参加して準備会が開催され、以下のことが確認されました。

〔出席者〕

行政:
大阪府泉州農と緑の総合事務所、大阪府水生生物センター、食と緑の総合技術センター、堺市農政部・環境保全部
学校:
初等教育研究会理科部会、中学校教育研究会理科部会、近隣小学校校長
会 :
清水、酒井、岸田、竹内、野口
府立大学:
他用のため当日は欠席

(仮称)天濃池ビオトープの会

会の活動目的

エコアップの創造
動植物が生息できるビオトープを創出する。
里山の保全
ビオトープづくりを自然環境教育の場として位置づけ、市民やこども達が身近な自然に親しみ里山を保全する意識を高めていく。
パートナーシップによるビオトープづくり
市民と行政のパートナーシップ(協働)によるビオトープづくりと整備後のフィールド活動を取組む。

会の構成

(仮称)天濃池ビオトープの会は、公募会員(こどもの場合は保護者同伴)、鉢ヶ峯をフィールドとする市民グループ及び大阪府・堺市関係所管で構成する。
大阪府立大学、大阪府等の専門家を会のアドバイザーとする。
会の事務局として、大阪府泉州農と緑の総合事務所堺分室、堺市農政部農業土木課及び鉢ヶ峯の自然を守る会のメンバーが担当する。なお、活動の進展に応じて事務局メンバーの拡充を図る。
ビオトープづくりのフィールド活動に当たって、小中学校の理科部会や近隣小学校などに情報発信等をし、会メンバー以外の参加を呼びかける。

天濃池ビオトープスケジュール   印刷用の図はこちら