ミニ野鳥展の報告 里山(堺市南部丘陵)の自然を守る

(文責 横島)

日 時 7月11日〜9月8日まで(火・金・日曜日のみ)
場 所 日本野鳥の会大阪支部事務所(大阪市天王寺区清水谷町6-16 NEXT21内)
主 催 日本野鳥の会大阪支部 Tel06-6766-0055
 当会の団体会員でもある、日本野鳥の会大阪支部主催の「ミニ野鳥展」が、7月11日から9月7日までの間、首題のテーマの下に同支部事務所で開催されました。
 そこでは当会が結成された趣旨および経過、ならびにこれまでの活動内容を写真と地図等で紹介すると共に、里山を保全するには、より多くの市民や自然保護グループ、地元農家や地権者、企業や行政との協力関係が必要なこと、そのためにはただ事業に反対するだけでなく、どうすれば自然への負荷を小さくし、生態系の豊かな里山を守っていけるかを考え、提案して行くことの大切さが伸べられています。
 自然保護の原点は、自然の中で私達が生き物とふれあい感動を得るところにあります。その意味で、私達やその関連グループが実施している様々な観察会は大変重要です。
 同時に「野鳥から見た里山」をテーマに、同支部が「鉢ヶ峯」で10年以上続けてきた探鳥会データの分析結果を下に、里山の現状を展示報告しました。以下は、その趣旨です。
 1990年以降、鉢ヶ峯で観察された野鳥107種のうち、36%(39種)が大阪府のレッドデータブックに掲載されている「保護上重要な野生生物」です。
 そのうち33%(13種)が夏鳥で、かつその77%(10種)は、コナラを初めとする樹林地に生息しています。
 夏鳥の出現数を年代別に見たとき、1999年に9種確認されたものが2001年には4種にまで減少しています。これは、鉢ヶ峯の樹林地の喪失と無関係ではありません。ここ10数年、毎年観察されて来た夏鳥は、ツバメとホトトギスだけです。ホトトギスが鳴かなくなったときは、鉢ヶ峯から里山が消えるときでもあるでしょう。
 トキなどのように野生絶滅の種を出さないためにも、私達は引き続きこの地域の自然を見守り続けて参ります。

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