ツバメのねぐら入り観察会(報告)

堺野鳥の会 横島 彪

08年8月3日(日)、和泉市上代町の合池(がいけ)で、ツバメのねぐら入り観察会を実施しました。観察会には当会会員のほかに「はちがみねこどもしぜんクラブ」や「日本野鳥の会大阪支部」の会員も参加しました。
なお、日本野鳥の会大阪支部では、毎年「ツバメ観察全国ネットワーク」が行う「近畿ツバメのねぐら調査2008」(今年で3回目)に参加し、調査を実施しており、東海もこれに協力しました。
当日は昼間の猛暑にもかかわらず、44名の参加者がありました(写真) 。観察会が始まる頃は、池側から涼しい風が吹いてきて、少しも暑さを感じませんでした。
参加者は、池の北西側と南西側に分かれて、調査員と一緒に立ち、ツバメが飛来するのを今や遅しと待ちます。ほかに車道のある北東側にも2名の調査員が立ちました。
午後6時30分頃から、ぼつぼつとツバメが池に向かって飛んできます。しかしそのツバメは池を通り越し、池の外で仲間のツバメがやって来るのを待っているかのようです。やがて日没の午後7時を過ぎる頃から数百という数のツバメが一斉に池に向かって突進してきます。そしてそれらが先に来たツバメと一緒になり、大集団となって池の上空を旋回し始めます。それは大きな蚊柱が池の上空いっぱいに広がっているようにも見えます。毎年見る光景ですが、このときが一番感動します。
そして、辺りが少し暗くなりかけた午後20分頃になると、それらツバメのほとんどが水面に下りてきて、今度はヨシの上すれすれに飛び回り、やがてヨシの葉や茎に止まり始めます。双眼鏡で覗くと、1本のヨシの茎にツバメの黒い頭や、白い腹がたくさん見え隠れしています。明日の早朝、再び飛び立つまでのしばしの宿となります。
この日カウントしたツバメの数は、およそ2200羽。昨年の6250羽に比べ大幅に減っています。ねぐらが一部移転したとも考えられますが、地球温暖化による、最近の異常な暑さや、何らかの環境変化によるものと思われます。詳しいことはわかりませんが、ほかの場所での調査結果も見て、検討する必要があります。
鉢ヶ峯定例探鳥会

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