ツバメの塒(ねぐら)入りカウント調査

塒不明で調査は不可 でも、8/8に松原市の寺池で塒を発見!

.報告者 酒井 和子

 
 ツバメの塒は、昨年8月のカウント調査時に、信太の会池から姿が消えてしまっていましたので、2010年の調査にそなえて7月初めから溜め池のマップを手に南区・西区・中区などのヨシ原のある池を手分けしてシラミ潰しに探索していたのですが、塒は見つかりませんでした。もうダメかとあきらめかけていたのですが、ふと、松原の"あの池"にはヨシ原が茂っていることに思い至り、少し遠かったのですが、8/8、野口隆司さんの車に同乗させてもらって出かけました。するとどうでしょう、日没時に上空を数千羽のツバメが舞っているではありませんか!池の端に到着した時には通過するツバメだけだったので、別の池か大和川の河川敷かとあきらめかけていたところへ、突然、わっとツバメが戻ってきて、舞い始めたのです。やったぁ、やっと見つけた!その数3000羽〜5000羽!二人で感激しまくりました。
 通りがかりのおばあちゃんの話によると、もう5年ぐらい前から塒は出来ていたこと。でも「ツバメではなくて、あれはコウモリだ」と譲らないおばあちゃんもいましたヨ。でも、私たちは新たに塒を発見した訳ではなかったことが分かました。
 ヨシ原は、近鉄松原駅の裏側にあたり、線路側を中心に弧を描いた形で茂っていましたが、妙に株立ちしているものもあり、どうも人の手が加えられているようでした。後で聞いた話ですが、地元のボランティアさんがヨシ刈りをしているとのこと。生育状態がよかったのはそのためだったようです。北側は歩道のついた道路が整備されていて、道路に隣接している更地は、池を埋め立てて整備したものだと地元の人から聞きました。
 家に帰って調べてみると、この溜め池は「寺池」という池でした。松原市役所や警察、スーパー万代などのある繁華街から徒歩7、8分のところでした。 
8/14に行ってみましたが、数は最盛期だったとみえて1万羽近くに膨れあがっていて、それはそれは壮観でした。1995年に見た大津池や太平寺と同じくらいの数で、何年か振りで「ツバメの乱舞ショウ」が見られて満足しました。盆明けには徐々に南へ帰っていくのでその飛行訓練なのか、大群がまとまって右に旋回、左に旋回と大きく弧を描いて飛んでいました。日没後、もう暗くなってからも、飛ぶのが面白くてたまらないといったように高く高く旋回し、その後、ひたっとヨシ原に止まってしばし賑やかにおしゃべり。それからシンーンと寝静まりました。
 塒は5,6年前からあったとの情報が他からもあり、ちょうど大津池の塒が不明になった頃かとも思えますので、あの群団がこちらに引っ越ししてきたのかもしれません。探せば、泉北周辺にも別の塒があるのではないかと思います。次年度も「ヨシ原とツバメの塒探し」は続けたと思っています。
 余談ですが、8/20に再々度出かけてみたところ、やはり数はぐん減っていました。もうどんどんフィリピンなど南へ渡って行っているのでしょう。ではまた来年...ネ。

 ツバメの塒

 

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