1999/09/12
岸田元男
8月22日
アカシデ林とカスミサンショウウオの生息地を見に行く。アカシデ林の状況は変わらない。カスミサンショウウオが生息する谷はすでに工事が始まっていた。
カスミサンショウウオが産卵する池 上流部で進入路が付けられており、泥水が流入。土が流入口付近に堆積し、水が土色に濁っている。池の上流部には泥水の浸入を防止する目的と思われる竹づくりの柵が泥水の進入経路に複数設置されているが十分に役立っていない。 |
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湿地 かつてカスミサンショウウオの産卵が確認された湿地は、池からの水の通り道となっていた西側の谷に隣接した部分に砂利を盛られ水の流入・流出が妨げられている。その結果湿地の水はけが悪くなり水が溜まりすぎている。 |
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里道 湿地のあたりから壁が削られ拡幅されている。バイパス管と思われる直径60pほどの黒いプラスチック管が設置準備のため里道と並行して置かれている。また池の下あたりから東方向に新たな進入路が工作されている。 |
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尾根 泉北自然マップ記載のハイキングルートは第1鉄塔と第2鉄塔の間、関空が見える展望台から少し先に進んだところで分断されている。絶壁状態で下に進入路が付けられている。 天野山カントリーのビジターセンター前からカスミサンショウウオの谷を通って縦断している模様。 |
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天野山カントリービジターセンター前 ビジターセンターから車道を隔てて西側から尾根が削られ進入路が付けられている。 |
8月24日
第2回公害調停。22日に確認した状況を踏まえ追加意見書を提出。カスミサンショウウオの谷の工事中断と、調停委員・我々・大和開発合同での現地の状況確認とその上でのカスミサンショウウオの生息調査を求める。
大和開発の見解
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現地の状況確認について 大和開発は同行を拒否。調停委員と我々で10月9日に行うこととなった。 |
9月12日
カスミサンショウウオの谷の状況確認に行った時の状況 - 補足説明図あり(PDF
9kB)
谷の上部から重機が入り既に元の森林のありさまを留めていない。 | |
進入路が谷を分断する形で横切っており、そこはダムサイトのようにそびえたっている。残地林が少しあるが上部も横も裸地になっているため見る影もない。 | |
仮設沈砂池が作られているが上部から流れてくる土混じりの水は止めようもなく残地林、ため池へと入っている。 | |
バイパス管が湿地横の林道の削られた斜面に添って設置され、下流部は水路に既に接続されているが上部はまだ仮設沈砂池と接続されていない。 | |
仮設沈砂池はため池のすぐ上部で建設中で直径3m高さ1mほどのかまぼこ型のステンレス製のものをつなぎ、地中に埋めているところ。さらに上部の仮設沈砂池は木組みである。 | |
ダムサイト状の進入路は西側の尾根を分断した後谷へ向かって伸びており、谷においてもすでに大規模な改変が進んでいる模様。 カスミサンショウウオの生息に重要な(決定的な)影響を与えることは確実である。 |